新規開業にあたって会計と税務も重要ですよと昨日書きました。
その理由について書いておきますね。
新規開業される際の資金はみなさんどうされる予定ですか?
住宅を購入するのと同じようにやはり大抵の方が融資、つまり金融機関から借り入れをされるのではないでしょうか?
多くの金融機関が創業融資と銘打って事業の後押しをする融資を行なっています。
だからといって簡単に借りられるものではないですよ。
その事業の魅力や見通し
事業所の所在
その他諸々を審査して融資を決めます。
自己資金の多さや担保の有無なんかも関係します。
では、金融機関は事業の魅力や見通しについてはどのような判断できめるのでしょうね?
これは事業(創業)計画書を基にあなたとの面談で判断することになります。
様々なデータが金融機関にはあります。過去の顧客への融資実績など諸々。それらを踏まえて融資をするのか断るのかを決めるのです。
では事業(創業)計画書ってどのようなものでしょうか?
日本政策金融公庫の国民生活事業での創業計画書には、
1 創業の動機
2 経営者の略歴等
3 取扱商品・サービス
4 取引先・取引関係等
5 従業員
6 お借入の状況
7 必要な資金と調達方法
8 事業の見通し(月平均)
以上の項目を記載するようになっています。
8の事業の見通し(月平均)は数字で表します。
つまり、事業を始めるまえから、いくらの売上でどれくらい利益が出るのかを記載するわけです。
根拠のない数字ではダメです。
きちんとした根拠を持った売上高とその原価、諸経費を差引きして利益を算定します。
金融機関から借りた元金の返済は経費にはなりません。
借りた時に利益になるものではないので、返済時に経費にならないのです。
つまり、稼いだ利益の中から返済をしなければならないので、利益が全然見込まれなければ返済が出来ないということになります。
そして利益が出れば税金も払わなければなりませんね。
つまり、返済+税金+生活費(個人事業の場合)を上回る利益が必要だということです。
例えば飲食店を経営しようとされる方でしたら、料理の腕はもちろん材料の調達など提供しようとするサービスのことについては準備が整っていることでしょう。
けれど数字についてはどうでしょう?
なんとなくや熱い気持ちだけでは金融機関を納得させることはできません。
なので開業される前に是非私達税理士に相談していただきたいのです。
私は皆様の起業を応援しています。
税理士 松井千春
2017,1,2